星に願いを・・・
七月七日。俺の生まれた日で、俺が死んだ日。
今日も無事に仕事が終わって一安心。
今日も笑顔で社会に適応した自分は偉いよ、本当に。
時々、全てを捨てて全てを壊してみたいけど、もとから壊れてる俺は何を壊せばいいんだろうって思う。
捨てるものも持たない俺は、何を捨てればいいんだろう。
疲れてるはずなのに、足は自然と何時もの店へ向かう。今日は、ちょっと疲れたから、せめて疲れた自分にご褒美で綺麗な物を見に行こう。うん、目の保養ってやつだね。
カランってベルが涼しげな音を立てる。絶賛雨降り真っ最中で、傘を広げれば青い空は見えるけど、所詮はペイント紛い物。本物の青空は最近めっきり拝んでないなぁ。
「おや、お久しぶりですね。」
「こんばんは、マスター。」
「はい、こんばんは。」
まだ時間早かったかな。誰もいない店内。
グラスを磨くマスターの前、カウンターに陣取って煙草に火をつける。
「マスター、珈琲ください。」
「おや、ファンタではないんですか。」
「うーん・・・ちょっと、今日は疲れちゃって。」
そんなやり取りをマスターをしてたら、急に入り口が騒がしくなった。
ベルの音が店内に響き渡って、賑やかでカラフルな一団が店内に流れ込んでくる。今までの静けさが嘘みたいだ。
赤、青、緑、金、茶、銀、白、オレンジ、紫、黄。
沢山の色が一気に目に飛び込んで、ちょっとだけ痛いかもしれないけど、でもどの色も凄く綺麗。顔に似合う色って言うか、本当に自分に似合う色を身に纏ってる感じがしてさ。
「姫じゃん。うわー、すごく久しぶりだねぇ。」
「姫ちゃん、最近顔見ないから心配してたのよぉ?」
「お姫様、やっぱり七夕だと空から降りてくるんだね。今日は雨だしさ。」
うは、騒がしい。
一気に話し掛けられて、答える前に抱き込まれて膝の上。いや、俺の定位置はお前の膝の上じゃないからね。
いい年した大人の男が年下のしかも子供の膝の上に抱きこまれるって、それってどうなのさ。
「タツメだ。」
「そりゃ、俺は俺だし。」
「タツメの、匂いがします。」
「駄目だ、この美形。」
人の首筋に顔を埋めて匂いを嗅いでる美形を放置して、俺はマスターが出してくれた珈琲に向かう。
一緒に置かれた角砂糖の入ったポットを、まずは開ける。
「タツメ、それ本当に飲むんですか?」
「何か、問題でもある?」
角砂糖を合計15個入れた珈琲に、ピッチャーのミルクを全て流し込んで、俺のお気に入り完成です。何か問題でもあるのか?別に俺が飲むんだし、これを他人に無理やり飲ませるほどあくどくないよ、俺も。
普段はブラックで飲むけど、疲れてるんだもん。甘いもの飲みたいじゃん?
平然と飲んでたら、周囲からはイヤーな顔されました。
「タツメ、今日はどうしたんですか?」
「うん、ちょっと疲れてさ。なんだろうね、この日はどーも苦手だよ。」
七夕ってか、七月七日って苦手なんだよねぇ。
俺の生まれた日で、俺が死んだ日なんだもん。
「嫌いなんですか?」
「なにがよ。」
主語がないぞ、美形。俺にそんな便利機能付いてないんだから、質問はちゃんと文章を構成しなさい。最近の若い者は何でも省略するから困るよね。
「七月七日、嫌いなんですか?」
「嫌いだよ。」
「でも、タツメの誕生日ですよね?」
あれ?なんで知ってるわけ?俺、言ったっけ?覚えないけど、もしかしたら酒の肴にそんな話をしたかもしれない。
−懺悔−
いや、本当に中途半端でごめん。だめだ、話が纏まらないです。
なんだろう、本当に最近上手いこと話が書けないんですよねぇ。どうした自分。
妄想が上手いこと結ばれないんですよねぇ。なんだろう、暑いからかな?
暑さのせいにしてみましたけど、所詮それだっていい訳です。
最近、色々と駄目だ自分。
とりあえず、筆頭が好きすぎてそんな自分が気持ち悪いです。本当に。
嵌るとそこに一直線になるのは、昔から変わってません。そして、いきなり前触れもなく冷める。本当に、一瞬で今まで嵌ってたものがどうでも良くなる。
マジでなんだそれってぐらいに。
なんか、いろんなものにゴメンナサイ。