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日々妄想を逍遥

ダイアリーから移築。中身は変わらずに色々と、あることないこと書き込んでます。

赤に滲む記憶

二次元妄想日記

お逃げなさい。


そう言われた。


走って、振り返っては駄目。母さんは父さんと行くから、先に行きなさい。


だから俺は、前だけを見て赤に背を向けて走った。
行き着いた先は、一人だった。
逃げて、逃げて、遠くの山まで逃げてようやく振り返った俺に見えたのは、赤だけだった。



戦孤児なんて今の時代珍しい事じゃない。村が焼かれたあの日、俺は偶々近くの山へ行っていて、戻った時にはすでに火が放たれた後だった。
家へ戻れば母さんがいて、俺に逃げろと行った。父さんと一緒に行くから先に逃げろと。
逃げた俺は、ずっと待って、待って、待ち続けた。やがて振り出した雨に消えた赤。村に戻った俺を待っていたのは、一面の黒。全てが焼けて、元の形も解らないぐらいで。
それでも俺は家へ戻った。そして、潰れた母さんを見つけたんだ。
真っ黒な家だったモノから、母さんの白くて細い腕が伸びていた。その手を最後まで握っていたのだろうか、父さんの大きな手も伸びていた。
ただ唐突に、これが死だって理解した。
子供一人の手では大変だったけど、村の皆を埋めた。
隣のおばちゃんも、向かいのおいちゃんも、一緒に遊んだ友達も、全部全部俺が埋めた。


それから俺は、一人に、なった。




久しぶり、本当に久しぶりに見た夢。
かつては毎晩の様に魘されていた悪夢を見なくなったのはいつからだったろう。


「寒い・・・。」


冬の寒さが厳しいこの季節、まだ夜が明けるまで少しだけ間がある。太陽の上がるまでの僅かな時間、空が紫とも赤とも付かぬ色に染まる時。
寝巻きを脱いで制服に着替え、首に巻いた布を直す。
まだ寝ている乱太郎としんべぇを起こさない様に注意しながら、そっと外へと出て行く。
今日は新聞配達のバイトはない。その分多く受け持ってきた内職も、昨晩のうちに終わっていた。


「久しぶりだなぁ。」


あの夢は、ずっと自分を苦しめていた。
夢の中でしか会えない、記憶にも残っていない父と母。自分の記憶が曖昧なせいだろう。夢の中では顔すらはっきりしない。残っているのは、あの日の赤と燃え残った手だけ。それでも、夢の中とは言え会えるのは嬉しかった。
忘れていないと、自分に確認させてくれる夢。
いつか、いつの日か、必ず仇を討つと決めてこの学園の門をくぐった。
それからの日々は、本当に優しかった。幸せだった。
幸せで苦しいなどと、感じるとは思っていなかった。
共に笑い会える仲間が出来た、信じられる大人が出来た、頼れる先輩が出来た。
一人だと思っていた自分に出来た、たくさんの大切な存在。
だけど、大切を一つ見つけるたびに、夢は遠ざかっていった。赤が、白が、黒が、日に日に遠くなっていく。遠くなっていることにも気付けないぐらいに、学園の日々は幸せだった。



「気を付けろって、ことかな。」



村を襲った城が落ちた事を知った。知ってなお、冷静でいられた。
もうとっくに、自分は仇に執着していなかったのだ。護りたいものが出来たから、向かい合うものが出来たから。
そして、それを護るためなら何でも出来ると思うのだ。この命すら、投げ出せると。
そう誓いにも似た気持ちを持ってからだ、夢が少しだけ近づいたのは。
繰り返し告げるのは、一瞬の崩壊。
幸せだと安寧に慣れに委ねれば、全ては一瞬で裏返り崩壊する。
それを気付かせてくれる夢は、いつしか悪夢では無くなった。
優しかった母が、大きかった父が、幸せだった幼い日々が、今の自分に教えてくれる真実。


慣れるな。
当たり前だと思うな。
覚悟をしていろ。
常に失う覚悟を持て。



学園の日々には、とても満足している。
楽しい、嬉しい、幸せだ。
でも、同じくらいに警戒している。
今度こそ、護れるように。今度こそ、失わぬように。


その為なら、俺は全てを捧げられるのだから。



あの日の悪夢は、赤い記憶に姿を変えて、掛替えのない真実を俺に教えてくれるんだ。






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ってことで、まさかのRKRNです。
ついに手を出しやがったコイツ。とか思わないで古歌です。
きりちゃんの過去捏造が大好物な古歌ですスイマセン生まれてスイマセン。
でも、後悔はしてない。後悔はただ一つ、自分のスキルの低さだけだよ。
きりちゃんの村は近場の戦のとっばちりとかで焼かれて、で偶然村を離れていたきりちゃんは決定的なシーンを見ていません。
ただ急いで村に戻って見たら、自分を逃がそうとする母親に遭遇します。
年齢的には5、6歳ぐらい。そこからきりちゃんの中では何かが壊れています。それは、は組にいても直らない決定的な故障。いっそ致命的な感じの。
でも、きりちゃんはちゃんとそれを自覚してます。境界線がシッカリしてる子です。は組の皆は大切で大好きで掛替えの無い仲間だけど、でも同じじゃない。土井先生は大切な家族だけど、違う。そんなきりちゃんが、古歌の捏造設定です。
一年の時はそこまで自覚がないけど、これが大きくなると増徴されます。
だから、護るためなら命すら投げる。平気で無茶します。そんな自分を心配してくれる皆の事は理解してるけど、きりちゃんの中では別問題。

ちなみに、今回の話はニコニコにある動画をイメージしてます。いや、雰囲気だけだけど、だけだけど。でも、言い張るよ。
きりちゃんにとって、例え戦の夢でも家族が出てくれば嬉しい。でも、出来れば赤は見たくない。だから悪夢とあえて呼ぶ。それが、学園に入ってからは悪夢じゃなくなる。
純粋に家族が出てくるのは嬉しいけど、それは同時に教えでもあるから。父親と母親からの最後の教えだと信じているきりちゃん。
うん、自分でも何が言いたいのか解らない。
まじで自分のスキルの低さに絶望します。
でも、一年は組は好きなんだ!


一年は組がキャッキャしてる話は好きですね。可愛いし癒される。
は組は揃って仲良しこよし。そして学園で一番化ける可能性がある生徒だと思います。実践スキルは半端ねーし。ナイロンザイルの神経してるし。
そして、そんなは組は皆できりちゃんが大好き。きりちゃんの過去とかもちろん知ってるだろうし、でも同情はしない。
そんなは組が大好きです。大好きなんです。
しばらくはRKRNばっかり五月蠅くなりそうな古歌さんです。